ゲーミングPCを見比べていると『水冷』をアピールしているものを見かけます。
『水冷』は『空冷』よりも温度を下げられるという利点があり、水を使ってパソコンを冷やすってちょっとかっこよく感じられますよね(笑)
だからといってそれだけで『水冷』を選んでしまってはいけません。
水冷と空冷の違いと、ゲーミングPCを選ぶうえで知っておきたいことをお話ししていきます。
水冷と空冷で何を冷やすの?
まずこれを知らなければ始まりません。
BTOショップなどで売られているゲーミングPCで「水冷」「空冷」と書かれているものは、一般的に『CPU』を冷やすためのもの『CPUクーラー』を指しています。
「水冷」なら水を利用して熱を冷ますタイプ、「空冷」はファンを回して風を送って熱を冷ますタイプとなります。
あまり一般的ではないですが、『グラフィックボード』にも水冷があります。
こちらは結構マニアックなもので、自分で取り付けることがほとんどです。
普通にBTOショップでは売られていないと思います。
なぜCPUを冷やすの?
パソコンでゲームをするうえで特に重要なパーツは『CPU』と『グラフィックボード』です。
この2つの性能でゲームプレイの質の上限が決まると言えます。
実際にゲームを動かすとこの2つが働き始め、負荷のかかるゲームだと温度があっという間に上がってしまいます。
そして温度が上がると『パフォーマンスの低下』『寿命が減る』とマイナス要素が生まれてしまうため、その対策としてCPUクーラーをつけるわけです。
水冷と空冷の比較/メリットとデメリット
水冷が強くアピールされていることから、水冷の方が冷却力が上ということは何となく分かりますよね。
ざっくりとまとめると次のようになります。
メリット | デメリット | |
水冷 | 冷却力が高い | 値段が高い サイズが大きい |
空冷 | 値段が安い | 冷却力が低い |
水冷は良く冷やせるけど高い、空冷は水冷ほどは冷やせないものの安い。
水冷は水を流すチューブが付いているので、その分PCケース内の場所を取ってしまう。
この2つが大きな違いです。
空冷は「冷却力が低い」と書いてますが、冷やせないということではなく「水冷と比べると弱い」というだけでちゃんと温度は下がりますのでご安心を!
ゲーミングPCには水冷と空冷どっちがいい?
ここまで水冷と空冷について説明してきたところで、結局CPUクーラーはどっちがいいのでしょうか。
CPUクーラーはCPUを冷やすためのもの。
CPUに負荷がかかって高温になったときに真価を発揮します。
ゲームをする場合、CPUとグラフィックボードに負荷がかかるのですが、先にグラフィックボードが限界近くまで熱くなるケースがほとんどです。
CPUは性能が足りていて、グラフィックボードが全力全開という状況ですね。
こうなるとCPUクーラーにお金をかけて得られるメリットは薄いと言えます。
もちろんCPUが弱ければCPUも全力を出さないといけなくなって高温になってしまいます。
「水冷が活かせる!」と思うかもしれませんが、水冷にかかる金額分で性能の高いCPUを選んだほうがよほど快適なんですよね。
つまりゲームだけを考慮するなら空冷にして、安く済んだ分だけCPUの性能アップさせたほうが良いでしょう。
ハイエンドモデルのCPUを使っていて、ゲームと同時に負荷のかかる作業をしてCPUにかなりの負荷がかかって高温になるなら、水冷もアリですね。
性能高めのCPUを選ぼう
ということでCPUクーラーは空冷にして、その代わりCPU自体にお金をかけようというお話しでした。
CPUはグラフィックボードと比べて進化のスピードが遅いです。
性能高めのCPUを買っておけば当分は困ることなく使うことができますし、ゲームプレイでCPUがネックになることはほとんどありません。
水冷が必要となるのは最上級クラスのCPUを使ってもどうしようもない時です。
冷却力の高さとかっこいい響きに惑わされないでCPU自体の性能を重視して選びましょう。