ゲーミングPC用モニターの特徴、選び方、気を付けること

ゲーミングPC初心者ガイド

最近ではゲームパソコン用に作られたゲームのためのモニターを『ゲーミングモニター』と呼ばれてますね。
BTOショップでパソコンを買う場合、基本的にモニターはセットになっていないので『ゲーミングモニター』は自分で選んで買うことになります。
パソコンは自分の目的に合った性能を選ぶことが大事ですが、モニターも同じです。

一言でゲーム用のモニターと言っても、

・プレイするゲームのジャンル
・モニターと自分の距離

で自分に合ったモニターもまったく変わってきます。
このページでは自分に合うゲーミングモニターを選ぶ考え方をお伝えしていきます。

ゲーミングモニターとは?

まずゲーミングモニターと一般的なモニターの違いは何でしょうか?

ゲーミングモニターとはゲームをプレイすることを目的として作られたモニターです。
モニターの性能の中でもゲームプレイにおいては重要となる項目があり、ゲーミングモニターはその性能が高められていて質の高いゲーム体験をするために作られています。

一般的なモニターを使ってのゲームプレイと、ゲーミングモニターではプレイの質がまったく別物に感じられ、一度知ってしまったらもう戻れなくなるでしょう(笑)

また、ゲーム以外の用途においても、ゲーミングモニターが不利になる点はほとんどありません。
基本的に一般的なモニターの上位互換です。

厳密にいうとモニター正面以外からは見づらいモニターが多いというデメリットはあります。
これは環境によるところなので、選び方について後でお話しします。

ゲーミングモニターが優れている点

具体的に一般的なモニターと違い、ゲーム用に強化されている点は次の2つです。

・フレームレートの上限が高い
・応答速度が速い

フレームレートとは?

動画やゲームなどにおいて、1秒間に表示されるコマ数(フレーム)のことです。
fps(frames per second、フレーム毎秒)という単位で表されます。

たとえば60fpsなら、「1秒間に60枚のコマを流して動画として見せている」ということになります。
この数値が高いほどコマ数が多くてなめらかに見えるようになるわけです。

そしてフレームレートはモニターの商品ページでは『リフレッシュレート』と呼ばれ「60Hz(ヘルツ)」と記載されます。
※60Hz=60fpsまで出せるモニター

また、スペック表では「デジタル走査周波数」や「入力周波数」などと書かれていて、さらに「垂直」「水平」とあるうちの「垂直」がリフレッシュレートを指します。

ゲーミングモニターと一般的なモニターのフレームレートの違い

一般的なモニターでは60Hzが多いですが、ゲーミングモニターだと120,144,240Hzと倍以上の性能を持ったモニターがたくさん発売されていて、激しく動くゲームでもなめらかな動きを表現できます。

何のゲームでもなめらかに表示されるメリットは得られますが、特に恩恵が大きいのは対戦ゲームでしょう。
数フレームの差で勝負が決まるようなFPSや格闘ゲームといったシビアな世界では、高リフレッシュレートのモニターは必須となっています。

注意点として、ゲームの要求スペックが高い場合、グラボとCPUの性能が弱いと高fpsは出せません。

応答速度とは

画面上の1画素(ドット)が、ある色から異なる色に変化するまでの時間を指します。
1ms、5msなど『ミリ秒』で表し、かかる時間が少ないほど色の切り替わりが速いため、動きが速い映像でもくっきりと表示できます。
逆に応答速度が遅いと輪郭がブレたような残像が発生してしまいます。

ゲームはもちろんですが、動画やブラウザ操作といった普段の操作にも影響がある項目です。

ゲーミングモニターと一般的なモニターの応答速度の違い

一般的なモニターではよくても5ms程度ですが、ゲーミングモニターは1ms前後のものが多いです。
動きが激しくなりがちなゲームにおいては応答速度が速いほうがハッキリした映像で楽しむことができます。

ゲーミングモニターを選ぶ基準

それではゲーミングモニターの強みをお話したところで、具体的に選んでいくために考えることをお伝えしていきます。

モニターサイズの決め方

まずはモニターの大きさです。
大きさは自分とモニターの距離で決めます。

この画像のように、マウス・キーボードを置いて、その後ろにモニターを置くのがかなり一般的な環境ですね。
これだと顔とモニターはかなり近くなるので24インチがオススメです。

24インチなら視界に余裕をもって画面全体を収めることが出来ますが、24インチを超えてしまうと視界いっぱいいっぱいかオーバーしてしまいます。
試しに近くにあるモニターに近付いて視界を画面いっぱいにしてみてください。
その状態で画面の隅を見ようとしたら視線を思いきり動かさないといけなくなりますよね。
画面全体を把握することが難しいし、ずっとこれをやってたら目が疲れてしまって快適とは程遠い状態になってしまいます。

この距離の場合では、視線移動が必要最低限で済むようなサイズとなると24インチ、大きくても27インチが適正になります。

また、この画像とは違って少し距離をとって見る場合でも同じように、その距離で視界に収まるサイズにすると良いでしょう。

フレームレートの決め方

サイズは環境によって自動的に決まるようなものでした。
次はフレームレート(リフレッシュレート)を決めましょう。

フレームレートに関しては性能が良いほど値段は上がりますが、PCでゲームをするなら絶対144fps(144Hz)以上のモニターをオススメします。

もし60fpsまでのモニターを使ったなら、PCは144fps出せる性能を持っていても60fpsまでしか表示できません。
宝の持ち腐れです。
わざわざ高いゲーミングPCを揃えたのに、家庭用ゲーム機(PS4、switchなど)と同じ60fpsではもったいなさすぎます。

また、60fpsと144fpsを比較するとなめらかさの違いを実感できる人がほとんどです。
ただ144fpsから240fpsに変えた場合は違いが分からないことが多く、もう人間の認識できる範囲を超えてしまってるようでコスパは悪くなります。

ということでリフレッシュレートは144Hzのモニターから選ぶことをオススメします。

解像度の決め方

次は解像度について考えましょう。

解像度とは

画面上にあるピクセルがいくつあるかを表したものです。
画面は色のついた小さい点が集まって表示されていて、ピクセルはその小さい点の単位です。
解像度が上がるほどピクセルの数が増えるので、きめ細かい色の表現が可能になりキレイになります。
それぞれの解像度はモニターが対応している解像度までしか映すことができません。

解像度は次の3つの種類から選びます。

・フルHD(1920×1080)
・WQHD(2560×1440)
・4K(3840×2160)

解像度選びは好みで分かれるところですが、24インチなら『フルHD』で良いと思います。
というのもモニターのサイズが大きいほど高解像度で得られる恩恵が大きいからです。

例えば24インチと32インチ、どちらもフルHDで表示すると、どちらもピクセル数は同じということでピクセル1つの大きさが大きくなる32インチは粗くなります。
そこで32インチの解像度をWQHDや4Kにすれば、ピクセル数が多くなってキレイになります。

逆に24インチでWQHDにした場合、フルHDと比べてキレイにはなりますが、もともとの画面サイズが小さいので32インチほど変化を感じられないかもしれません。

おすすめの解像度

おすすめの解像度はサイズによって変わる
24インチなら『フルHD』
27インチなら『フルHD』か『WQHD』
『4K』にしたいなら32インチ以上

応答速度の選び方

応答速度については出来るだけ速いものを選びます。
狙うのは『1ms』ですね。
モニターによって速さはバラバラなので、ちゃんとチェックしてから決めましょう。

まとめ

ここで挙げた『サイズ』『リフレッシュレート』『応答速度』『解像度』の4つの項目を考えて選びましょう。
それぞれ幅があって悩むと思いますので、ゲームを快適にプレイできることを重視して選ぶなら「コレ!」という性能をお伝えします。

王道のゲーミングモニター
サイズ 24インチ
リフレッシュレート 144Hz
応答速度 1ms
解像度 フルHD(1920×1080)
価格 25,000 ~ 30,000円前後

ゲーミングモニターの性能はゆっくり進化していますが、画質より快適さを重視した場合に求められるレベルはしばらく変わっていません。
実際に管理人もこのスペックのモニターを約5年前に買ってずっと使っています。
そして今でも不満なくバリバリ現役です。

1つ目のモニターとしてはこのスペックを満たしたものをオススメします。
24インチモニターとして、ゲーム以外の用途でも問題なく使うことができます。

管理人の環境

2枚目に『32インチ、4K解像度』のモニターを使っています。
対戦をしないカジュアルなゲーム(FF15やSEKIROなど)をキレイな画質で楽しめることと、ゲーム以外の作業やネットを大きい画面で操作できるようになりました。
性能面ではリフレッシュレート60Hz、応答速度4msと完全に負けていますが、ゲームによって使い分けて幸せな気持ちになれます(笑)

画質を求めるならなるべく大きいサイズにした方が良いですし、画質と性能どちらも備えたモニターはとんでもなく高額です。
どっちつかずの性能を選ぶより、極端なものを2つ用意する方がデュアルディスプレイにすることもできてオススメです。
※デュアルディスプレイ(2枚のモニターを同時に使うこと)

おすすめのゲーミングモニター

VG258QR(ASUS)

サイズ24インチ
リフレッシュレート165Hz
応答速度0.5ms
解像度フルHD(1,920×1,080)
価格¥29,106(Amazon,2019/10/2時点)

上で記載した王道の性能に対しリフレッシュレートが165Hz、応答速度も0.5msと少し性能アップしつつも値段は3万円以内に収まっていることが素晴らしいです。

FPSや格闘ゲームなどのシビアな対戦をするゲームはもちろん、どんなゲームでも快適にプレイできるスペックを持っています。
むしろ一般的に普及している王道の性能より上なので、相手より優位に立てる場合も多くなるでしょう。
※高いフレームレートでプレイするには相応のグラボとCPUが必要です。

ゲーム業界に革新が起きない限り長く使える性能を持つためコスパも良く大安定のモニターです。
1枚目のゲーミングモニターとしては人を選ばず、脳死で選んで問題ないレベルでオススメ。

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ゲーミングモニターはゲームプレイの質を変える

快適なプレイを実現できるモニターの選び方をお分かりいただけたでしょうか?
どれだけ高性能なゲーミングPC(特にグラボとCPU)を用意しても、モニターの性能が低ければPCの性能を活かしたキレイでなめらかな画面を表示することができません。

注意すべき4つの項目を確認して、快適なゲームプレイを楽しみましょう。

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